ゆとシートⅡ for DX3rd

島崎 親史 - ゆとシートⅡ for DX3rd

放浪の仕手(ワンダリング・ドリーマー)島崎 親史(よしざき よりふみ)

プレイヤー:限界

あんただぁれ?フフフッ』

年齢
27(24)歳
性別
星座
射手(蟹)座
身長
174(172)㎝
体重
67㎏
血液型
B(A)型
ワークス
暗殺者
カヴァー
ビジネスマン
ブリード
クロスブリード
シンドローム
モルフェウス
エンジェルハィロゥ
オプショナル
HP最大値
23
常備化ポイント
6
財産ポイント
5
行動値
13
戦闘移動
18
全力移動
36

経験点

使
149
0
149

ライフパス

出自 林 朱美/貧乏な家庭に不義で生まれた子供。
貧乏
経験 春日 恭二/一度殺され、彼の手で復活した。
死と再生
邂逅/欲望 高川 正弦/瀕死の自分を拾ってくれた恩人。
恩人
覚醒 侵蝕値
素体 16
衝動 侵蝕値
殺戮 18
その他の修正
侵蝕率基本値34

能力値

肉体1 感覚6 精神1 社会1
シンドローム1 シンドローム5 シンドローム1 シンドローム1
ワークス ワークス1 ワークス ワークス
成長 成長 成長 成長
その他修正 その他修正 その他修正 その他修正
白兵1 射撃4 RC 交渉
回避 知覚2 意志 調達2
運転:二輪2 知識:暗殺2 情報:裏社会5

ロイス

関係 名前 感情(Posi/Nega) 属性 状態
Dロイス 錬金術師(アルケミスト) 有為 無関心 『ちィとばかしサイノーってのが有るみたいよ』
初期1 林 美朱/林 朱美 懐旧 悔悟 『あンたに殺され掛かった事も思い出だねエ』
初期2 春日 恭二 恩義 憐憫 『困りゃ何時でも恩を返すから、頑張んなさいよ』
シナリオ 大泉 鈍兵衛 好奇心 猜疑心 『あァ、有名な。やっこさんどんなヤツだろね?』
PC間 未定 未定 未定 未定
劇中取得1 未定 未定 未定 未定
劇中取得2 未定 未定 未定 未定

エフェクト

種別名称Lvタイミング技能難易度対象射程侵蝕値制限
リザレクト 1 オートアクション 自動成功 自身 至近 回復分 100%未満
戦闘不能回復、HPをLVD回復。回復点と同値侵蝕率上昇。
ワーディング 1 オートアクション 自動成功 シーン 視界 0
シーン登場非オーヴァードをエキストラ化。シーン中持続
コンセントレイト・ モルフェウス 2 メジャーアクション シンドローム 2
組み合わせた判定のクリティカル値を-LV(下限値7)。
カスタマイズ 3 メジャーアクション 白兵射撃 対決 2
組み合わせた判定のダイスを+[LV]
ブルータルウェポン 3 メジャーアクション 白兵射撃 自動成功 武器 3
組み合わせた攻撃の攻撃力+LV×3非暴走状態の場合判定ダイス-2個
ギガンティック モード 1 メジャーアクション 白兵射撃 対決 範囲(選択) 武器 3
組み合わせた攻撃を範囲(選択)化
クリスタライズ 3 メジャーアクション シンドローム 対決 4 100%
攻撃力+[LV×3]。装甲値無視。シナリオ3回制限。
ハンドレッドガンズ 1 マイナーアクション 自動成功 自身 至近 5
攻撃力+10~11
七色の直感 1 メジャーアクション 自動成功 単体 視界
対象の感情を読み取る。
壁抜け 1 メジャーアクション 自動成功 自身 至近
あらゆる壁を擦り抜ける。
天使の外套 1 メジャーアクション 自動成功 自身 至近
幻覚で任意の外見へと擬態する。

コンボ

光りモノハジキ

組み合わせ
ハンドレッドガンズ
タイミング
マイナーアクション
技能
射撃
難易度
自動成功
対象
自身
射程
至近
侵蝕値
5
条件
ダイス
C値
判定固定値
攻撃力
100%未満
10
100%以上
11

武器を作成、装備。

ハジく

組み合わせ
コンセントレイト・モルフェウスカスタマイズブルータルウェポン
タイミング
メジャーアクション
技能
射撃
難易度
対決
対象
単体
射程
30m
侵蝕値
7
条件
ダイス
C値
判定固定値
攻撃力
100%未満
7
8
19
100%以上
11
7
23

攻撃力+19の射撃攻撃。装甲値有効。/攻撃力+23の射撃攻撃。装甲値有効。

メチャハジき

組み合わせ
コンセントレイト・モルフェウスカスタマイズブルータルウェポンギガンティックモード
タイミング
メジャーアクション
技能
射撃
難易度
対決
対象
範囲(選択)
射程
30m
侵蝕値
10
条件
ダイス
C値
判定固定値
攻撃力
100%未満
7
8
19
100%以上
11
7
23

攻撃力+19の射撃攻撃。装甲値有効。/攻撃力+23の射撃攻撃。装甲値有効。

ドハジき

組み合わせ
コンセントレイト・モルフェウスカスタマイズブルータルウェポンクリスタライズ
タイミング
メジャーアクション
技能
射撃
難易度
対決
対象
単体
射程
30m
侵蝕値
11
条件
ダイス
C値
判定固定値
攻撃力
100%未満
11
7
35
100%以上

攻撃力+35の射撃攻撃。装甲値無効。

ドハジき散らす

組み合わせ
コンセントレイト・モルフェウスカスタマイズブルータルウェポンクリスタライズギガンティックモード
タイミング
メジャーアクション
技能
射撃
難易度
対決
対象
範囲(選択)
射程
30m
侵蝕値
14
条件
ダイス
C値
判定固定値
攻撃力
100%未満
11
7
35
100%以上

攻撃力+35の射撃攻撃。装甲値無効。

武器常備化経験点種別技能命中攻撃力ガード
射程解説
超高熱レーザー銃 射撃 射撃 0 10~11 30m ハンドレッドガンズ作成武器。
一般アイテム常備化経験点種別技能解説
コネ:情報屋 1 コネ 情報:裏社会 情報:裏社会の判定ダイスを+2個。

経験点計算

能力値 技能 エフェクト アイテム メモリー 使用総計 残/合計
18 131 0 0 149 0/149
侵蝕率効果表

現在侵蝕率:

容姿・経歴・その他メモ

短い説明:
絶賛売り出し中の仕手オーヴァード。
主に投資や株等で儲けており、基本的にアロハシャツを着こんだニヤけた男。
守銭奴のように儲けのチャンスを求めるが、欲しがりはすれどその理由を説明する事は少なく私生活も謎が多い。
意外にも戦闘は自ら前線に立つやり手。

長い説明:

―――――――――――――――(ここより下、戦闘スタイルの欄)――――――――――――――――――

戦闘スタイルは拳銃による射撃。
正確な早撃ちは複数~単体何方にも威力を発揮し、光熱や分子を操る事により、文字通り「光速」の射撃を行う。
拳銃は自らのエフェクトによって作り出す特製のもので、実弾ではなくレーザーを照射する。
高熱によって攻撃するタイプであり、照射を受けた相手が尋常の生物と同じか似通った耐久性であれば
瞬く間に破裂・蒸発・気化させる。

また、レーザーに分子操作の力を伝播させる事により、自らの超高熱線が効かない相手には
その身体構造を結晶化させるようにして打ち砕く事が出来る。
本人の最高速度も凄まじいが、何方かと言うとそれらは回避よりは先制攻撃の為に発揮される事が多く
彼としては「肉を切らせて骨を断つ」がモットーとの事。

余裕の有る場合、相手の攻撃を受けて傷付きながらも、一歩も動かず無造作に相手を撃ち抜いて仕留めると言う、本人曰く

「圧倒的な強者感を出せる戦い方」

を好む。
ただしこれは完全な趣味の範疇であり、命の危険を確かに感じる時はやらない。
とは言え、これらの美学的な作法を目撃した者からは「狂ってる」と評価を受ける事もしばしば。
本人は「あー、かもねェ。違えねえや」と曖昧で雑な返事をよくやるが、実感を以て同意しており、基本的に
眉を顰めたりなどはせず、むしろ気分の良さそうな笑顔を見せて答える。

―――――――――――――――(ここより下、趣味趣向などの欄)――――――――――――――――――

趣味は昼寝。
それも一般の家庭ではあまり使われない珍しい寝具もしくは関連用品を使って寝る事を好んでおり、「布団用うどん」や
「ビバークザック」などの奇矯とさえ思えるものから「蚊帳」や「ハンモック」など比較的一般的なものまで様々。
ベッドよりも布団を好んでおり、夏場には流石にやらないものの防寒が必要になる冬場で通常の布団を使う時は
厚手の布団で首から下の全身を包み込む「布団ロール」を好むとか。

活動的なものとしては、祭りの神輿担ぎや、夏祭りの出店そのものをよく好む。
その趣味からか、「投資家・島崎 親史」としては、金を組を盛り立てる為に活動資金にばかり使わずに
地域のお祭りの興行費用として寄付したりもする。
嘘なのか真実なのかは分からないが、本人はその理由を

「ガキの時代はあんまり幸せじゃなかったもんでねえ、自分の泡銭で子供らが喜ぶと思ったら
 悪党なりにシヤワセを感じる時も有んのサ」

と嘯くが、ニヤニヤしたあまり気持ちの良くない笑みから繰り出される為、真正面から信じてくれる事は少ないとか。

出店でよく遊ぶのはやはり射的。
オーヴァード能力を全開に悪用して商品を打ち倒しまくるが、店主や周りの客には

「撃って落とすのがタノシーだけだから、商品要らないよ。そんなん普段から欲しいと思ったら何時でも幾らでも買えるし。
 ホラ、俺ってサ……お金持ちですから」

と、やはりニヤニヤと気持ちの悪い笑みで嫌味たっぷりに語るが、基本的に料金だけ払って落とすだけ落として
商品を持って行かないと言う寄付のような行為をする為、店側からは困惑されつつも有難がられている。


親史が落とした商品を受け取らない光景を見て、子供達が「じゃあそれちょうだい!」と騒いだりもするが、彼は

「やあぁだよ。俺は上手いから一発で取れるけどサ、そンな事したら店のオジちゃんオバちゃんが困るでしょうがよ。
 ゲームの出店なんてお前らみてーなヘタクソ相手にして儲けを出してンだから、せいぜいいっぱいお金使って遊んでやりな。
 ただし無一文になって泣き出したりすっと、楽しいお祭りがサイアクの雰囲気と思い出になっちまうから
 ヤキソバとかアメとか買う金まで使わねエでな。
 もしそうなったらおニイちゃんが一個だけ食べ物なんか買ってやる」

と、もはや説明の必要が無いがニヤニヤと嫌味な笑みを満面に張り付けて子供達をからかう。
(※ただしからかいはするが内容自体はウソではなく、目の周りを泣き晴らした子供が食べ物を乞うて来た場合はニヤニヤ笑みをそのままにちゃんと全員に奢ってやっているらしい。
なお、欲張って何個も欲しがる子供に対しては決して2個目は上げず、「わはは、無理無理。一個って言ったろ!じせえしん(※自制心)の無いてめえが悪いンだから、来年まで後悔しな」と手を振りながら直ぐに逃げて行く)

たまに時間と余裕が有れば、自らも出店の主をやっている時が有る。
春季・夏季・秋季・冬季の何処にでも現れるが、その時の本人の気分によって何を営んでいるかは異なる。
自らが得意な射撃の時もあれば輪投げ、くじ引きや型抜きの時もあり、ゲームではなく普通にヤキソバやイカ焼き、りんご飴、唐揚げ、鈴焼きやクレープなどの食べ物屋さんの時もアリ。
仲の良い子供からのリクエストを受け、頼まれた出店を開く時も有るが、基本的には自らの気分で変える気分屋。
やたらに手際が良い為、2~3個の出店を横長く広げて型抜き・アイスクリーム・わたがし等と例にして、種類はともかく一人で三屋台ほど切り盛りしている時も有る。
運営陣である町内会の大人達からは

「すげえ、やっぱり設けてる実業家はこんな事まで優秀なんだなあ」

等と目される事もあるが、本人の手際もさるものではあるが、これらの芸当は
基本的にオーヴァード能力を悪用しての賜物でもある。

こんな風に祭事においてやたら目立つ為、子供達からは基本的には

「実業家・島崎 親史」としてではなく「おまつり大好きヨリフミにいちゃん」として認識されている。
その為、ある時ある子どもから

「ヨリフミにーちゃんなんでいっつもおまつりにいるの?町で見たことないよ?ニートなの?」

と突っ込んで聞かれた事もある。
流石の親史もその時は

「いやおめえ、少なくとも今の時点で目の前で働いて稼いでるでしょーがよ」

と、普段の本職を説明するより先に呆れながら返した。

―――――――――――――――(ここより下、経歴や過去などの欄)――――――――――――――――――

「島崎 親史(よしざき よりふみ)」は偽名であり、本名ではない。
自らの決して幸せではない波乱万丈の過去を隠したがる彼が名乗る通名であり、本名は「林 博文(リン・ブォウェン)」。
日本での通名は字はそのままに、「林 博文(はやし ひろふみ)」。

母である女性、林 朱美(はやし あけみ)も通名であり、本名は「林 美朱(リン・ミンシュウ)」。
朱美は中国から渡って来た渡航者であり、彼女の出自は中国の人口政策である「一人っ子政策」により戸籍を持つ事が出来なかった二人目以降の子供、黒核子(ヘイハイツ)。
良心の呵責に苛まれた美朱(ミンシュウ)の両親は、彼女をある程度自活出来るまでに育てた(※10歳頃まで)後、少しの食料を持たせ、日本への貨物船に密航させ送り出した。

日本に渡った美朱は日本での通名、林 朱美(はやし あけみ)を名乗り、違法な身売りや水商売等を経て成人。
日本のバブル景気が終わる一年ほど前、1990年、二十歳だった朱美は当時二十九歳で既に先代である父親(戸籍上の親史の祖父)から継いだ会社の社長であった弘義(ひろよし)と知り合い結婚。
数ヶ月の間は羽振りの良い生活を続けていたものの、程なくしてバブル景気が崩壊。
ただし雨風を凌ぐ家屋が無い事の心細さを痛感していた朱美は不安により弘義から離れる事が出来ず
捨てられる事を怖れて善い妻を演じ続けた。
そしてバブルの崩壊を迎えた1991年から5年後、1996年に親史は誕生する事となる。

その真の出自は、不義の子供。
戸籍上の父親である弘義と血縁は存在せず、親史は母、益恵(ますえ)の不倫によって外部の男との間に生まれた不義の子供。

親史が成人した後に後で調べて分かった事によると母の不倫の理由は、夫の会社が傾き始め
それに端を発した喧嘩が絶えなくなり羽振りの良い関連会社の社長と「そう言う仲に縺れ込んだ末」との事。

(※苗字が母のものであるのは、当時自らの父に反発していた弘義が家族の姓を捨てたがった為。
 朱美は弘義に気に入られようと自らの苗字を名乗り家族となる事を快諾した)

そうして不義により生まれた親史は、母の責任逃れの一環の為に血縁の無い弘義の子として育てられる。
ただし、血縁上の父である母の不倫相手は子供と言う責任を果たさなければならない存在を煙たがっており
母は親史にその存在を教える事は無かった。
会社の経営に齷齪している家庭は、親史を妻の嘘通りに実の子と思っている弘義が彼を可愛がった為に
少しは温かみを取り戻すかに思われたが、経営の調子が持ち直す事も無く、親史が物心付き、言葉によって
我侭を言い始める頃には父は相変わらず経営の遣り繰りに殺気立っており、不倫を続けている母は
まるで自分を目の上の瘤のように扱い、親としての愛情を真っ当に授けてくれる事は無く
暇が出れば不倫相手から得た金で託児所に自分を預け、その間男と会いに行った。

それでも、母がぐずる自分を鬱陶しいものを見るような目で、冷たい態度ながらも
暑い夏の日に買い与えてくれたアイスクリームが彼にとっての家族の思い出の一つではある。
弘義の方はと言えば、会社の経営に苦しんだ末に首吊り自殺をする前まで、殆どが妻や親史に当たり散らし
酒で恐怖や不安を誤魔化し暴れる思い出しか無かった為に、親史曰く

「今思えば親父は何も悪くねえし、カワイソーなんだけどサ、どうにもいい思い出ってのが無くてねえ。
 不倫はするわ我が子は認知しないわ、あんなヒデエクズみてぇな…いや、ジッサイクズな母ちゃんだったのに
 ウザそーな顔でアイスひとつくれただけでどちらかっちゅーと家族って思い出が強いなんてねえ。
 ま、そのアイスだってマオトコ(※間男)から貰ってたお小遣いのおかげで俺に回って来たワケだし
 金ってのはやっぱりなかなか、人が考えるより偉大なのかもねえ。
 『優しさなんかじゃなかった』って分かってたとしても、こうやって人の感情まで変えちまうんだからサ」

との事。

現在親史が語った思い出によると、父である弘義の一番強かった思い出は

「我が家の梁に縄引っ掛けて、首ものっそい伸ばしてブランブラン揺れてるホトケさんから
 垂れてるクソやションベンを掃除した時の事だよ。
 そのインパクトが強いわ、親父は普段からいい親父じゃなかったわでいっちばん覚えてる思い出ってのがそれしかねえ。
 カワイソーだよな。……ああコレ、俺も親父も両方、って事ね」

と言う内容らしく、あまりにドギツい過去であるうえ、自らの本名や過去を隠している彼がこの内容を語るのは
よほど気を許した相手か、自分と同類と踏んだ「仲間意識を勝手に抱いた相手」のみである。


結局、弘義が自殺を遂げた後は会社も瓦解、空中分解。

家財道具の一切を差し押さえられ、住む家も無くなった朱美と博文は朱美の不倫相手の家へと行くものの
彼も同じように経済崩壊の煽りを受けて零落していた。
借金に苦しむ彼が二人を養える訳も無く、元々羽振りが良くなり気が大きくなっていた時の火遊びの心算で
不倫をしていた彼に愛情が有るハズも無く、その時点で朱美の事情を知らなかったとはいえ逆に彼女に金を無心。
絶望した朱美は彼に三行半を付け、以前働いていたスナックを頼るものの、結果は不倫相手と同じであり
経営者であるスナックのママも既に

「住宅すごろく」
 (購入したマンションを下取りにして、順次条件の良いマンションに次々に乗り換え資産を稼ぐ当時の行為)

に失敗し、資産価値の無くなったマンションの支払いが残り、負債のカタに店を失っていた。

頼るアテの無くなった朱美は、雨風も凌げない冬の季節を残飯などを漁りながら数日間放浪した末
様々の絶望や空腹により正気を失い、博文との心中を図る。
弱くなった力でも相手は大人、当時8歳だった博文は自らの首にかかる母の手の力、酸素を失い始め翳む視界、そして
首に掛かる痛み、光を失った母の目に恐怖し、咄嗟に手近にあったレストランの残飯入れであるゴミ箱の上に乗せられていた
(恐らくはゴミ漁りのネコがゴミ箱の蓋を開ける対策であろう)重石を掴み、母の頭に叩き付ける。
頭から血を流して痙攣する母を見て、あまりの恐怖に訳も分からず駆け出した博文は、一時間程か
それとも無限のように長く感じただけでたった数分間だったのか、夜の街を泣きながら走り回る。
路地裏を彷徨った後、自らが唯一頼れる大人である母の頭を大きな石で殴りつけた事を認識した博文は
恐ろしくなり母の元に戻ろうと、うろ覚えの道を歩き戻る。


辿り着いた先には人だかりが出来ており、既に救急隊員が駆け付けている様であった。
その光景を見て、あまりの恐怖に直ぐ母の下に駆け付けられなかった博文は、周囲の大人に話を聞く。
彼が語る所によれば、どうやら「頭を殴られた女性が倒れていて、脳まで陥没していて即死だった」との事。
唯でさえ正気を失う程だった先程の凄まじい絶望と恐怖よりも、更に激しい感情に襲われた博文は再びその場から駆け出す。


翌朝、博文は極限の恐怖、絶望、そして思考力や体力を確と奪っていく空腹に折り重なられ、路地裏のゴミ置き場に倒れ伏す。
空腹に耐えかねては居たが、ゴミ漁りをする気力と体力すら無く、静かに冷え切って死のうとしていた時、東京近郊を根城にする指定暴力団勢力である「鴻央会(こうおうかい)」のチンピラに拾われる事となる。

無論、チンピラは最初は彼を引き取る心算など無く、「小さい頃の自分と同じように見えた」行く当ての無い博文に
食事を与えただけであるが、博文の話を聞くうちに彼を組で引き取る事を決める。
当時17歳であるチンピラの名は「高川 正弦」、後の高川組の長、そして現在の鴻央会の会長である。
その後は組の雑用係を経て、裏工作の実働員、そして時には暗殺者として活動する事も有った。


(いわゆる「後に実行犯として捕まる事を決定付けられている『鉄砲玉』」ではなく、存在すら知られない暗殺者。
これは黒核子の息子である博文を鉄砲玉として刑務所に送り込む前提で扱えば、戸籍と血筋から要らぬ疑いを掛けられて
受けなくても良い『ガサ入れ』、立ち入り捜査を受ける事を高川が疎んだ為。
そのような事情を顧みて尚、凶手として選ばれる程にその当時の博文の手際は見事に育成されていたらしい)


その活動の中で、高川組、そして鴻央会は裏の世界の深奥である「レネゲイド・ウィルス」と関わって行く事となる。
ある時、特定の勢力にも属さず個人で薬物を売り捌いて莫大な利益を挙げ、高川組の利益搾取を阻害する…つまり
『シマを荒らす』謎の人物に接触、組の警告や接収に従わないようなら暗殺せよとの任務を受ける。
交渉人兼暗殺者として差し向けられた博文(※この時、既に当時の通名ではない「一つ目の偽名」を名乗っており
当時の名前は「黒田 洋司(くろだ ようじ)」)彼は、薬物を流通させた主犯と見られる白いスーツの男と交渉。
勧告に従わず、余裕綽々に決裂を告げた彼を暗殺しようとしたが、『明らかに人の域を超えた能力』により
返り討ちに遭い、惨殺される。

四肢を引き裂かれたうえで胴体を大きく切り裂かれると言う、五体がバラバラに撒き散らされた状態へと追い込まれ
もはや治療の方法も無く死を待つだけとなった彼に、スーツの男は

「キミには中々素質が有るようだ。実力の世界で負けた者として、キミに選択権は無い。
 此処で一つ私の『恩売り』でも受けてもらおうか」

と、男が売り捌いていたであろう、清涼飲料に偽装した件の薬物を五体に振り掛けられる。
その時走馬灯として見ていた、母を殺した前後に感じた「冷え」の記憶とは裏腹に、千切れた五体にすら
感覚がまだ生きているかのように全身に凄まじい熱と激痛を感じた直後、気絶。


気付けば、まだ夜も明けていない。
確かに自らが流した血溜りの中で倒れていたが、一本ずつ千切り取られた両手両足は先程までの記憶が嘘だったかのように
「くっついて」おり、お気に入りの一張羅であったアロハシャツがボロボロな事以外は一切の傷痕が無くなっている。
その場に響くのは、白スーツの男の声のみ。姿は無い。

「キミはこれまでより更に素晴らしい力に目覚めた。
 人間を超えた異能だが、それは今まで通りキミが発揮して来た才能の一つに過ぎない。
 その気が有るなら組織は何時でもキミを歓迎する。
 来るも良し、来ないも良し。我々に楯突くのならそうすれば良いし、別の場所でまたシノギを削るのならそれもまた良し。
 せいぜい有効に使いたまえ。私にはキミがそうするだけで利益が有るからな。
 きっとキミは私の望み通りに、自らの欲望に従って背徳者の種を広げるだろう」

男が何を言っているか、自分に何が起こっているかは全く分からなかったが、どうやら相手の仕業であるらしいと察した
博文は、確かな不気味さと、「何やら自分の運命がこれまでとは確実に変わった」と言う妙な予感を得ながらも組に帰還。
男を仕留められなかった事を組長である正弦に報告するが、普段から苛烈な彼には珍しく、考え込むようにして
黙りこくった後、「追って沙汰を出す」と呟くように告げた。


その後、「正弦のツテ」と言う医者(若くて美人な女医)に身体を検査された後、自らが
「レネゲイド・ウィルス」なる謎の存在(正しくはウィルスであるかどうかすら不明の極小微細構造体)に
侵されている事を知る。
「有識者」と宣う医者から、そのウィルスによって身体にどのような変化が起こったのか、そして
どのような弊害が有り、どのような状態・能力を得たかの説明を受けた。

それによると、簡単に説明すれば、如何やら自分は「超人となった」らしい。
説明を授けてくれた女医も同じウィルスに掛かっており、既に超人的な能力を自由自在に操れるほど成熟しているのだと言う。
彼女が言うには「貴方と私は能力系統…つまりシンドロームが違うけど、基本的な制御は教えてあげられるし
直接教えてあげられない分もツテと映像・文字の両方の資料が有る。それで勉強なさい」との事。
女医の言葉、そして正弦の指示に従い、能力の制御・操作訓練を経た博文には、人の感情すら読める
凄まじい直感能力、そして超人的動体視力及び分子や電子を操作する能力を制御可能となった。

「おめでとう」と言う女医の、何処か白々しい言祝ぎを経て、能力を使用し
博文は暗殺者として更なる躍進を遂げる事となった。

訓練期間の終了後、自らが組の本格的な「ゴト」に戻るのと入れ替わるようにして、正弦が鴻央会の会長に就任。
自らの所属であった高川組には、正弦の「代理」として、御剣 祥耶(みつるぎ しょうや)と言う
身なりの良い大学上がりのインテリ・ヤクザが組長に就任。
機械のように冷静に、淡々と正弦からの辞令を告げる彼には、博文は「アニキと慕う正弦の後釜である」と言う事実に
「自分が選ばれなかった」とか「新入りが大きな顔をしている」等と言う嫉妬など何も無く
むしろ新たな兄弟分が来たかのような嬉しさと親しみを感じていた。
生来「トップに立つ」と言う気性ではなく、人からの命令を受けて動く方が自身に向いていると感じていたし
正弦が認めて配置した男なら自分も気に入る男だろう、と感じていた為である。

彼からの連絡によると、どうやら正弦は新たな力に目覚めた自分に、組からの脱退を命じたそうである。
無論それは任務に失敗した自分への三行半等では無く、新たな任務である。

その内容とは、

「『高川組の黒田 洋司』は死んだ。丁度良いので、お前は別の人間として生まれ変わり、外部からのシノギで組を援護すべし。
 カバーの戸籍と経歴は既に用意してあるので、組の手足として更なる躍進を遂げる事。
 お前なら分かっていると思うが、これは変則的ではあるが重大な昇進のようなもの。
 お前と言う個人たった一人ではあるが、組の立ち上げにも等しいものなので、重々承知しておく事。」

と言うものであり、どうやら金融や融資、そしてこれまで通りの暗殺業を兼任する「外部からの強い援護」の為の
人員として生まれ変われ、と言う事らしかった。
正弦からの確かな信頼を感じ、林 博文(リン・ブォウェン)から林 博文(はやし ひろふみ)、それから
黒田 洋司の次に「島崎 親史(よしざき よりふみ)」と、三度目の転身を経験した彼は次の仕事に胸を躍らせる。

そして、御剣から告げられた内容の最後に、ある種愕然とするかのような衝撃を受ける事となる。
それは、会長となり下の現場に出て来なくなった正弦から告げられた最後の連絡でもある。

「お前のアタマん中に燻ぶってる何かを発散して来い。今のお前にはそれだけの器量と能力が備わった」。

どうやら、正弦は自分をに一つの大役を任せると同時に、ある程度の自由も許してくれたようである。
今まで、風前の灯火のような状態で、路地裏に打ち捨てられ死にかかっていたゴミクズのような自分を拾ってくれた
正弦に恩を返す事ばかり考えていたが、どうやらそれはもう十分らしい。
感激に涙を流すでもなく、ただただ今までの光景と違う未知の未来に心躍った彼には
「そんな事を言われても、如何していいかなんて分からない」と言う迷いは無かった。


自分の身が自分で振れるようになる程の力、それによる自由を得た時にずっとやってみたいと考えていた事が有るのだ。

「戸籍上の父も、血縁上の両親も、組に入ってから見て来た様々な大人が執心し、伸し上がるなり
 破滅するなりしてそれに振り回されていた『金』。
 それが本当に素晴らしいモノなのか、それを誰にも負けないくらいに掴めばその素晴らしさが分かるのか
 自分が見た殆どの者を破滅させたソレの価値を確かめてみたい」。

漠然とした、幼い頃からの妄執のような夢であり目的ではあったが、彼のしたい事はそれであった。
鴻央会全体の資産すら届かない程の金の山を堆く積み上げ、日本、果ては世界に並び立つような富を経て
天辺から見下ろした光景を得る。
自らの波乱万丈の人生に何時も根差していた「金」の価値、それを納得を得るまで確かめる事が
現在の彼、つまりは「島崎 親史」の目的である。

そして現在。
彼は、資産運用の勉強に四苦八苦していた。

本人曰く
「やぁーっぱめんどくっせ!!やめちゃおっかなぁー!!」。

青春の悩みは堂々巡り、一朝一夕にして成り立つ能力など無い事を、レネゲイド・コントロール訓練の時を例にして
ありありと思い出して噛み締める親史であった。


なお、オーヴァード・アサシンとして受けた最初の任務の協同相手は
自らを殺す事になった白スーツの男こと、「春日 恭二」である。
最近の零落っぷりには頭が痛くなったり胸が苦しくなる事は有るものの
彼には殺された恨みなど一切無く、自らに大きな転機とその力を与えてくれた恩人として心よりの恩を感じている。
その為、親史が何の利益も無しに苦境を助ける唯一の相手であったりする。
基本的には春日に対しては甘々そのものの態度を取るが、恩人として心配なので
金や食料の無心が酷くなって来た場合は、与えない事は絶対に無いものの

「いいんスかねえ、このままじゃ年下に食わせてもらってるヒモですよォ」

とイヤミたっぷりに吐き捨てるらしい。


そしてレネゲイド・コントロール訓練や身体検査を施してくれた女医は、FHエージェントであり
レネゲイド研究員であるコードネーム「ラピス・ラズリ」こと「神崎 瑠璃絵(かんざき るりえ)」。
彼女に対しても恩義を感じており、春日と同じく何の対価も無しに支援の要請を受ける相手ではあるが
彼女から「何の等価交換も無い取引は信用出来ないの」と笑顔で告げられる為、対等な取引をやり取りする関係。
親史本人は「もっと恩返しをさせてもらいてエんですがねぇ」と言うものの、彼女本人から

「あなた気分屋で義理堅くて外道に徹せない所が有るから、気を付けた方がいいわよ。何時か搾り尽くされて死ぬかも」

等との警告を受けており、彼自身も「在り得るかも」と思っているので、彼女の忠告には大人しく従っている。


ちなみに、現在の顔は整形後のものであり、元の顔は本人の言によると「もっと地味でしょうゆくさい顔」だとか。

顔や戸籍だけでなく、年齢や血液型、星座等も偽っているのは身分を偽装する為と言う事もあるが
身長や星座についてはどうやら

「ミエだよ。カニは星座カースト最下位でカッコ悪いってえウワサだし、身長はバレない程度にもっちょい欲しくてサ……
 カッコイイかと思ってね」

と言っているとか。

セッション履歴

No. 日付 タイトル 経験点 GM 参加者
キャラクター作成 130
追加経験点 19

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